歯科衛生士になるまで③

~3年生の実習と就活、そして国家試験へ~

3年生になったとき、「もう国家試験に向けての勉強が始まるんだ…!」とラストスパートを実感した。

正直、2年生のときは少し気が抜けてしまっていたから、そのツケが回ってきたような感覚もあって、不安が大きかった。

まわりの友達はどんどん勉強モードに入っていくのに、自分だけ取り残されているような焦りもあった。

それでも、時間は止まってくれない。

授業は1・2年生で学んだ内容の総復習に入り、当時の講師の先生たちが再び教えに来てくれる機会もあった。

「もう一度丁寧に確認しよう」と思いながら、私はとにかく過去問を何度も解いて、間違えたところを復習して、また解いて…という日々を過ごした。

3年生には卒業研究もあったけれど、私はグループ作業に恵まれていて、パソコンが得意な仲間たちがどんどん進めてくれた。

自分が苦手なところを支えてくれる存在がいることのありがたさを、あらためて実感した。

学校では毎月「校内模試」が実施されていて、国家試験と同じ合格ラインを超えられると、次の模試まで登校しなくてもいいというルールがあった。

「絶対その点数を取る!」という気持ちで、毎回の模試に全力で取り組んでいた。

プレッシャーもあったけれど、「その分自由な時間が手に入る」と思うと、モチベーションにもなった。

そして迎えた国家試験当日。

「もうこの日が来たんだ」と思うと同時に、「ここまであっという間だったな…」という気持ちも込み上げてきた。

今までやってきたことを信じて、「これだけ勉強してきたんだから大丈夫!」と自分に言い聞かせながら、

とにかく慎重に、落ち着いて、一問ずつ確実に解いていった。

合格発表はネットで確認した。

自分の番号を見つけた瞬間、「よかったーーー!!!」と叫びながら泣いた。

「これでやっと、歯科衛生士になれるんだ」

いろんな思いがこみ上げて、体の力がふっと抜けたのを今でも覚えている。

振り返ると、本当に濃くて、必死な3年間だった。

子育てとの両立で、思うようにいかないこともたくさんあったけれど、

「歯科衛生士になりたい」という気持ちが、ずっと私の中にあったから、あきらめずに進めたんだと思う。

あの頃の私に、「よく頑張ったね!」と、今の私が声をかけてあげたい。

次は「歯科衛生士として働き始めた頃」の話を書いてみようと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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